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Culdcept 10th Anniversary

The first Culdcept® was released on October 30, 1997.

各所からの「マインドブラスト」を耐え、見事完成したモバイル版誕生秘話<

カルドセプト クロニクル season 2

Culdcept Cross Talk SEASON 2

現在、シリーズ唯一の携帯ゲームであり、『カルドセプト』初のライセンスアウトゲームでもある『カルドセプト モバイル アナザーチャプター』を創り上げた“田巻敏直”氏が、10周年のお祝いに駆けつけてくれました。今尚、数千のユーザーが対戦プレイを楽しむ“最高峰のカードゲームアプリ”について語り合います。

第一回:『カルドセプトモバイル』誕生前夜

田巻敏直
株式会社ドワンゴ
『カルドセプト モバイル アナザーチャプター』ディレクター

大学中退後、コンシューマーゲーム開発会社のデバッガーとして、業界歴をスタート。後に同社で企画として活躍、同時にケータイアプリの制作にも携わる。2004年、モバイル開発のスキルを活かしてみないかと知人に誘われ、株式会社ドワンゴへ。アプリ開発ディレクターとして、辣腕を発揮する。歴代好きなゲームは『キングオブキングス』(1988/FC/ナムコ)、『弁慶外伝』 (1992/PC-E/サンソフト)、『リンダキューブ アゲイン』(1987/PS/SCEI)、『ANUBIS Z.O. E.』(2004/PS2/コナミ)、『コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア』(2007/Xbox360/アクティビジョン)等。

Culdcept® MOBILE
ANOTHER CHAPTER

『カルドセプト』の携帯向けアプリ。携帯向けにゲームルールを変更したもうひとつのカルドセプト。「携帯ゲーム百選」(株式会社ドワンゴ)にて好評配信中。

武重
現在、シリーズ初の携帯ゲーム機作品として『カルドセプトDS』を開発中なのですが、携帯機といえば『ANOTHER CHAPTER』が先輩。せっかくこういった場があるので、是非、お話しができればと。
田巻
ありがとうございます。僕も、大きなシリーズの10周年に関わることができて、嬉しい気持ちがあったので、今日は楽しみにやってきました。
武重
まずは月並みな質問からですが、田巻さん自身、『カルドセプト』ってプレイされていたんですか?
田巻
はい、もちろん。といっても最初からではなく、DCの『セカンド』からです。それも発売から少し経って位のタイミングで。
武重
どんな遊び方をしてました?
田巻
当時はですね、実は今の嫁さんと同棲していた時期で。この嫁さんがゲーマーなんですよ。
武重
それは素晴らしい!
田巻
そんなワケで、2人で遊べるゲームを探していた頃、ちょうど友達から「『カルド』面白いよ」と聞きまして。じゃあ遊んでみようかと。
武重
彼女とゲームするってライトユーザーっぽいのに、DCで、しかも『カルド』という。
田巻
当然2人分のビジュアルメモリを用意して、まずは双方で、カード収集のためのプレイです。
武重
自分のブックを組みたいですもんね。
田巻
あっという間にハマリました。嫁さんは僕が会社に行っている間にもプレイしてたらしく、帰ってくると「対戦しよう」っていうんですが…。
武重
自分はまだ準備ができてないと。
田巻
その上、「あっ、そのカード頂戴」って感じで。
武重
カード交換できますからね。
田巻
ケンカは避けたいので、対戦する時はCPUキャラを参加させて、そいつを2人で攻めながら、どちらが先にゴールするかという遊び方でしたね。
武重
いい話しだな~。
田巻
だからドワンゴで働きはじめて、『カルドセプト』のモバイルを担当してみないかと言われた時は、「是非やらせて下さい」とテンション上がりました。
武重
当時(2003~2004年)はゲームアプリの需要が増大していて、オファーを沢山頂きました。ただしどの会社さんも、『カルド』そのままをダウンサイジングして移植したいという話しばかりで。
田巻
ウチも最初はそうだったんですよね。
武重
どう考えても、4人で長い時間対戦するボードゲームを移植するってのは難しいし、イメージも湧いてこなかった。
田巻
ケータイらしいゲームにアレンジするなら、企画で判断して頂ける。という話しを頂いたんですよね。
武重
オファーを頂いた会社さんには、そう返事を出していましたね。ただ、皆さん企画で悩まれたみたいで。
田巻
最初は僕が担当ではなく、前任者は『カルド』を題材にしたゲームではない形の企画なんかを提出していたようですが、やはり反応は悪くて。
武重
そうですね、何度か企画書をやりとりしましたね。
田巻
実は企画自体、消えかかっていたんですよ。
武重
ドワンゴさんとは別件でもやりとりがあって、そちらの担当の方が、やっぱり『カルド』をやりたいといって下さって。
田巻
はい。それで僕が担当として、手を上げたんです。しかしファンなだけに、悩みました。当時の端末で『カルド』を題材にしたものを作るのであれば、最先端の、当時はFOMA900、これで遊べる作品にしたいと。
武重
そういえばドワンゴさんって、どんな作業分担なんですか?
田巻
ウチのゲーム部門は、各タイトルとも基本1人で全部やっています。プランニングもディレクションも、仕様書や細かなデータ作成なんかも。
武重
なるほど。
田巻
僕は端末やアプリの知識もある程度あったので、そちら側からのアプローチも考えましたね。対戦時のデータの持ち方、通信にかかる負荷なんかも含めて。
武重
FOMAといっても、スペック的に無理なことはあったでしょう。
田巻
はい。当初からネットワークをバリバリ使ってプレイするというよりは、区切り区切りで少しだけ通信をするゲーム性があってるんじゃないかと考えていました。
武重
そういえば、企画を拝見した時、これ遊んだらパケット代いくらよ?って疑問もありました。
田巻
パケ放題もあまり浸透していない頃でしたから。
武重
まぁこちらは、企画書をお待ちするしかない立場なので…。
田巻
正直、企画が通るとは思っていなかったので、どうせ作るならやりたいことをぶつけようというのが僕のコンセプトでした。そしてやるからには、ケータイアプリで最高のカードゲームを作ろうと、最初の企画書をアップしたんです。
続きます!